再構築を頑張っているのに、なかなか思うように進まない。
夫の逆ギレにあってしまい、心が萎えそうだ。
何で上手くいかないのだろう?
どうして、前に進めないのだろう?
それは私の夫が他の人達の夫と違って、反省などしない酷い人だから?
再構築なんて夢のお話しじゃないかしら・・・
上手く行く人なんて、ほんの一握りの特別な人達だけじゃないかしら・・・
目の前に立ちはだかる壁が高すぎて、そのように思っちゃう事ってありますよね。
それには妻側からは見えない視点があります。
夫婦関係がギクシャクして改善に向かえない、その1つのポイントを見てみましょう。
「再構築がなかなか上手くいかない」という人達がつまずいている大きなポイント。
それは、
「不倫をした夫が、心からの反省をしなければ、再構築は出来ない」
という思いがあることです。
夫婦をやり直すのだから、悪いことをした人が、被害者である私に心からの謝罪をして、心を入れ替えるべき。
夫の不倫によって傷ついた妻の心の中には、こんな思いがあるかと思います。
私たちは小学生の頃から、いいえもっとそれ以前から、親から教師から、周りの大人達から、
「悪いことをしたらちゃんと謝りなさい」
「もう二度としないように反省をしなさい」
このように言われて育ってきました。
ですから、家庭という秩序を乱し、信頼を失墜させ、信じていた妻をこのように苦しめるというのは、とても悪いことで、その悪いことをした夫は、苦しめた分に見合うだけの謝罪と信頼に値するだけの反省の態度を見せるべき。そう思っているんですね。
私たちは一般的に言って、自然にこのように考えてしまいます。
それに加えて傷ついた側というのは、傷ついた事によって心が非常事態宣言発令中で、些細なことにも神経が過敏になって反応します。ですから、今笑っていても、不意に悲しくなったり辛くなったり、裏切られる恐怖に足がすくみそうになったりして、心が安定しないものですから、それを感じて居る自分が苦しくって仕方がありません。そしてそんな苦しみを夫に理解してもらいたい、理解したうえで優しく慰められたい、謝られたい。と思っていますから、夫にそのことを訴えます。
ところが期待に反して、夫からは
「いつまで言っているんだ」
とか、
「いい加減にしろ」
とか、場合によっては、
「文句を言うなら離婚しよう」
などと脅しめいた言葉まで飛び出したりします。
そうすると、傷ついた方もわかって欲しいという必死な思いがありますから、いかにあなたが酷いことをしたのか、どんなに悪い人なのかということを証拠を並べ立てて立証しようとします。
その根底にある思いは「悪いことをした人は、謝るのが当然でしょう」という、そう、子供の頃に教えられたあのルールです。
それを看板に、検事になり、裁判官になって、夫を裁こうとするのです。
そして傷ついた方のここでの判決は、夫は「有罪」に決まっているのです。
夫の方も「有罪」なんて判決を下されてはたまりませんから、反撃を試みます。
上手く自己弁護を出来ない人は、だんまりか無視をします。
少し気の強い人は、「うるさい」とか「いい加減にしろ」などと、相手を威嚇することで追い払おうとします。
切羽詰まって窮鼠猫を噛む状態の人は、「それなら離婚だー!」と、全部を投げ出すちゃぶ台ひっくり返し方式を採用しようとします。
こうして夫婦の間は、改善されていくどころか、更に不信感や不安感がつのります。
無視、威嚇、逃避など、いずれの場合でも、傷ついた側の期待通りの結果ではありませんから、そのことによってまた大きく傷つきます。
そして、「夫は反省しない人」というレッテルを貼り、やがて、夫に対して反感と諦めの気持ちを持つようになっていきます。
この反感と諦めの気持ちが、夫婦の再構築を更に難しいものにしているのです
今回は夫の不倫によって傷ついた妻側からの視点を見ました。
次回は、心の中に居座っている「ルール」や「観念」について考えてみたいと思います。
こんにちは。
いつも拝見しております。
私は56歳、不倫発覚後2年半経っています。
夫からの謝罪があったわけでもなく、自分では わたしは被害者だと思いつつ
自分の思いに蓋をし、今日までつつがなく日々を送ってきました。
ですが、やはり自分の中で不完全燃焼しているのでしょう。
この頃チクチクと夫を責めている自分がいます。
夫は特に逆切れするわけではありませんが、韓国の従軍慰安婦の
問題を引合いにだし、いつまでも根に持っていては
先に進めないというのです。
確かにそうかもしれません。
私としては、謝罪の言葉ひとつ言わない夫に対し、
その部分に関しては憤りを覚えるのです。
男らしくないと・・・
夫はもう触れられたくないのです。
もう過去のことにしたいのです。
よくわかります。私が逆の立場でもきっと同じことを思うと思います。
離婚はするまいと、せっかく築き上げてきた家庭を
あんな女の為に壊されたくない、そんな思いでいます。
難しいです。自分の気持ちの持っていき場が・・・
はじめまして。
コメントをありがとうございます。
不倫発覚から今日まで、昌子さんはすごく頑張ってこられたのだと思います。
そのご苦労や波立つ心中には、たくさんの辛い思いと涙があったのではないでしょうか?
ご自分の思いに蓋をし…と書いていらっしゃるように、不完全燃焼のままの傷がまだ癒されず、チクチクと痛んでいるのだと思います。それがご主人を責める言葉になったり、嫌みになったりしているのではないでしょうか?
それは言い換えれば、「わかってよ!」という昌子さんの心の叫びではないですか?
心は癒されていないのに、時間だけが過ぎて行く…
結局、私だけが我慢をして、私だけが損をしたというような思いの焦燥感が、蓋の奥で疼いているのではありませんか?
人は自分が経験したことしか理解できないのです。
だから、ご主人には、昌子さんの胸の内がどのような傷を持っていて、どの様に痛んでいて、どの様に悲しがっているのか、そしてそれを癒すためには、何をすればよいのかがわからないのだと思います。
今落ち着いて家庭生活を出来ているようですので、この辺りでもう一度、ご自分の心を整理しなおしてみませんか?
ゆっくりと自分を眺め、心の内を理解し、そしてご主人に解ってもらえる言葉で話せるように整理しなおすと、お互いの理解もすすみ、蓋をした思いも昇華されていくのではないかと思います。
痛みに向き合いたくない思いもおありでしょうが、自分の将来が笑顔で包まれるために、頑張って下さいね。